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無垢家具 自然塗料リボス 木工ワークショップレポート

学んで作って「木づかい生活」をはじめよう。 フォトギャラリー

いよいよ上級コースの潜入レポートです。上級は「学んで作って「木づかい生活」をはじめよう」と題した2部構成。前半は2つのスライドトークで、後半がスツール作りです。

スライドトーク「木づかい生活を通して木育を学ぶ」

ワークショップスタート

約40分のワークショップがスタート。
まずはお勉強。最初のスライドトークは、「木づかい生活を通して木育を学ぶ」。なんだか堅そうなタイトルです。講師の日比野さんは、林野庁に勤めていたときに京都議定書の策定に関わられた方だそうです。二酸化炭素が地球温暖化の一因であることは知っていましたが、−6%の削減目標のうち、省エネよりも森林吸収の方が削減効果を期待されているとは知りませんでした。将来の地球のことを考えたら、木造で住宅を建てたり、木製の家具を使ったりと、経済行為として木を使うことがポイントなんですね。
また、参加者に配られていた紙缶のお茶(カートカンというそうです)も間伐材が使われているので、どんどん使った方がいいとのこと。でも、まだあまり流通していないのが残念。確かにコンビニでは見かけません。漆塗りのお箸もお土産にいただきました。せっかくなので、僕も今日からMY箸にしてみます。


スライドトーク「自然塗料ってなに?」

木を選ぶ

引き続きスライドトーク「自然塗料ってなに?」。最初に2つのサンプルが回ってきました。自然塗料とウレタン塗装仕上げのフローリング材です。左右の手のひらをそれぞれにのせてみてビックリ!同じような木の板なのに、触ったときに感じる温度が全く違うのです。「無垢のフローリングが暖かい」といわれるのは、単に印象の話ではなく、本当に体感温度が違うモノなんですね。初めて知りました。

トークはドイツのリボス社のスライドを中心に進みます。レンガ造りの趣ある工場や、いかにも職人気質の作り手たちが登場し、「妥協無き物づくり」という話に納得です。あえて地雷原となっていた東ドイツとの国境付近に工場を建設したという物語や、シュタイナー哲学、そしてリボスの主原料がドレッシングになっているお話など、面白いお話が続きました。塗料の解説とは思えない、多角的な話題性にすっかり引きこまれ、あっという間の20分でした。今日のスツール作りも、この自然塗料リボスでペイントするとのこと。本当にオレンジの香りがするのか、確かめてみようと思います。
ここで1の部が終了。10分の休憩をはさんで、2部へ続きます。


家具職人による木や道具の説明

選んだ木は何かな?

2部に入って、家具職人が登場。
木は、どんな環境で育ったのかによって材としての性質が決まり、それを見極めて家具を作るそうです。そんなわけで、まずは、木のクセを学びます。
陽が当たる側を「木の背」、日陰側を「木の腹」と呼び、腹側にぐーっと曲がって育つんですね。この腹側と背側で木の性質が異なるため、別々に切り出して使うのか。ふむふむ。
丸太の直径いっぱいに切り出すと「板目」、板目と垂直に切り出したのが「柾目」と。板目の芯に近いの側が「木裏」で、樹皮に近い方が「木表」ね。乾燥すると木表側に反るから、今回のスツールは木裏を上にして使う…?
へ〜なるほど!!木が持っている反る性質を利用して家具を組むことにより、自然と強度が出るようにしているんですね!家具作りに、そんな計算がされていたなんて驚きです。
初めて耳にする用語がたくさんありますが、職人さんが身振り手振りを交えて、分かりやすく教えてくれました。職人の木に対する知識は知恵と呼ぶにふさわしく、参加者のみなさんも、手元の材料を見ながら新たな発見にうなずいています。


木の解説に続いて、職人が家具を作るときに使う道具紹介。カンナひとつとっても、テーブルの天板を製作する大型のモノから、おもちゃみたいな小さなカンナまで、たくさんの道具があって驚きです。

いよいよ、スツールの組み立て。まずは、仮組です。

いよいよ、スツールの組み立て。まずは、仮組です。

今回製作するスツールの座面は杉材、脚はコナラ材だそうです。杉は針葉樹、コナラは広葉樹なので、木の堅さや手触りもずいぶん違います。それぞれの部品にホゾ加工がされているので、まずは仮組み。これが結構、力がいる作業で、みんな全身を使って頑張っています。職人からコツを習うと、確かにホゾに入っていきます。やったー、と思ったのはつかの間、仮組みなのでバラさなければなりません。


面取り

面取り

組み立てる前に、各部品の角をサンドペーパーで面取りします。どのぐらい面を取るかによって、出来上がったスツールの手触りがずいぶん違うそうです。確かに、シャープに削ったものと、まぁるく削ったスツールでは、手に触れる感触が違っていました。これは、作り手の好みが表れるところですね。床に触れる脚の下も、忘れずに面取りしなくっちゃ。


ボンド

ボンド

ホゾを強化するために、木工用ボンドを使用します。ペインティングナイフで、そうっとホゾにボンドを塗っていきます。このとき、はみ出たボンドをしっかり拭き取っておかないと、ペイントの際に塗料をはじいてしまうんだそうです。


クランプ

クランプ

脚部は、体重をかけたりと全身をつかって何とか組み上がりました。しかし、座面と脚のくみ上げにはかなりパワーがいります。そこでクランプの登場。脚部4カ所にクランプをはさみ、ネジを締め上げていくことで、徐々にホゾが入っていきます。4カ所バランス良く締めるのがポイント。


のこぎり

のこぎり

座面と脚部が組み上がったら、座面に飛び出した余分なホゾを切り落とします。座面をのこぎりで傷つけないように、厚紙を1枚挟んで作業を進めます。手を切らないように気をつけて!
コナラ材はわりと堅い木なので、4カ所切り終わったら、腕がだるーく…。ふー、レポートしているボクも一緒に緊張しました。


カンナがけ

カンナがけ

切り落としたホゾを座面と同じ高さに調整するため、カンナをかけます。カンナの刃は、出し過ぎても切れないそうで、職人さんが慣れた手つきで調整しています。スツールをしっかり押さえて、木目にそって一気にカンナを引きます。透けるように薄いおがくずが、シュッと飛び出すと気分は家具職人!


ペイント

ペイント

スツールが組み上がったら、お次はペイント。今回は、9色の自然塗料リボスが用意されています。クリアで材料の色を活かしてシンプルに仕上げるもよし、ウォールナットやエボニーで渋く決めるもよし。小さいスツールなので、あえてオレンジ系のブラジルや黄色系のビーチで派手めに仕上げても可愛いです。ホワイトで仕上げると、英国のアンティーク家具っぽいイメージですね。どの色で仕上げるか迷っちゃいます。「その色もいい感じ〜」「そっちは何色で仕上げたんですか?」なんて会話も弾み、みなさん思い思いの色を選んでペイントしました。

座面と脚部の材が異なることが、塗装をしてみるとよく分かります。杉は塗料をどんどん吸い込みますが、コナラははじく感じです。


リボスは伸びがいいので、塗料を含ませた後でハケを瓶の口でしぼって塗ります。ひっくり返して脚部から塗り、その後座面へ。自然塗料だからツンとした嫌な匂いもなく、ハケムラもできないのでとっても簡単。

ペイント

完成!

完成!

塗装後10分ほど乾かしてから、ウエスで浸透しなかった余分な塗料を拭き取ります。塗装色によっては、杉とコナラの材の違いがはっきりでて、ツートンになりました。無垢材の手触りをそのまま活かした仕上がりが、とても優しい感じです。ちょっとぐらい不格好なところがあっても、自分で作ったスツールだから愛着がわきますね。

完成!

レポーター

レポーターより 充実の210分でした。そして何よりも、家具職人の知識と技に驚き!時には道具すら自らの手で作り出し、木の性質をふまえて家具を作るってスゴいです。環境問題や自然塗料についても、今日新たに知ったことがたくさんありました。身近にあるのに、意外と自分が木について知らなかったんだなぁと改めて気がつきました。製作工程を知ったことで、これから木工家具を見る目が変わりそうです。完成したスツールを抱えたみなさんの笑顔が、少年少女のようでとても印象的でした。
レポート:カメラマン大竹邦昭


参加したみなさんの感想

とっても親切におしえていただき、職人さん達の素晴らしさに接することができとても楽しいひとときでした。
(62歳/女性)

道具類についてくわしく教えてもらい、参考になりました。
(66歳/男性)

道具(ノコギリ)が不足していたので待ち時間があったので、ヤスリがけのタイミングなど工夫して時間配分すればよかったかと思いました。でも組み立て塗装工程だけでも家具作りの魅力、大変さが解りました、楽しかったです。
(41歳/女性)

たのしかったです、木の家具が欲しくなりました。スツール大切につかいます。
(27歳/女性)

金槌が使えれば組み立てがずっと楽だったと思います。ご指導いただいた先生方にお礼申し上げます。塗料がシンナー臭もなく安全な感じがしました。
(49歳/女性)

木の材質と加工の相性が勉強になった。柿谷さんの技の素晴らしさに感激しました。
(54歳/男性)

とても楽しく学べました。ありがとうございます。気分がよくなりました。
(36歳/女性)

家具作りの大変さがわかりました。MYスツールができて大満足です。
たのしかったのでまたやってみたいです。
(49歳/女性)

今まで全く知識がなかった分野で、でもとても身近なものを材料としているのでとても興味深く、説明もわかりやすかったです。道具が人数分あるとうれしいかと思いますが親切に教えていただきありがとうございました。可愛いいすが出来てうれしいです。
(29歳/女性)

プレゼントがあった点、スタッフの皆様が親切だった点が大変よかったです。あまり皆様が妥協しすぎず、厳しすぎず程度がよかったです。ありがとうございました。
(45歳/女性)

主催者より

多くの方にご応募いただき、ありがとうございました。応募多数につき、今回ご参加いただけなかった皆様には、次の機会にぜひお会いしたいと思っています。
会場の規定から、このたびのワークショップでは玄翁(げんのう=かなづち)を使用することができませんでした。そのため、クランプの使った組み立てを体験して頂くプログラムといたしました。参加者の一部から、「玄翁を使用したかった」とのご意見をいただきましたので、次回以降の会場選定時に考慮したいと思います。また、安全面を考慮して、刃物類(のこぎり、かんな)の道具数を少なめに用意した点についても、人数分の道具が欲しかったとのご意見をちょうだいしました。こちらも検討していきたいと思います。時間配分に関しては、概ねご満足いただけました。
製作中に参加者間の交流も深まり、初対面の参加者同士で作業を手伝い合ったり、会話が弾んだりしたことも嬉しく思います。初回のため、私たちの対応に至らない点も多々あったかと思いますが、木の性質を活かして家具を作る楽しさを感じていただく機会になったのではないかと思います。
MYスツールを大切に抱えて帰って行く皆さまの笑顔に触れ、家具職人と一緒に物づくりが体験できるイベントを、今後も実施したいと考えております。ご参加ありがとうございました。

レポート 無垢の小皿に自然塗料を塗ってみよう。

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レポート 無垢の小皿に自然塗料を塗ってみよう。

講師紹介

日比野義光 氏

(財)日本木材総合情報センター
前専務理事

前木づかい運動事務局長

日本フローリング
工業会専務理事

木づかい総合対策
ステアリング・コミッティー
専門委員

林野庁時代には「京都議定書」策定に携わられました。

藤田宏匡 氏

(株)イケダコーポレーション
東京支店長

柿谷朔郎 氏

家具職人
KAKIキャビネットメーカー ブログ
新しい世代にむけた「KAKIニューベーシックシリーズ」のデザイン・製作を担当。伝統をしっかりと受け継ぎながらも、新しいスタイルを作り出します。
「KAKI工房」紹介ページ

柿谷正 氏

家具職人
KAKIキャビネットメーカー代表
1963年創業のKAKIは、木工家具の老舗ブランドです。緑豊かな粟巣野にアトリエを構えています。
「KAKI工房」紹介ページ

樋口敬二 氏

家具職人
2007年の「とやま県産材を使ったベンチ」コンペにて、最優秀賞を受賞。最優秀賞に選ばれたベンチの作品は、商品化され学校や駅、市庁舎といった公共施設に120脚設置されました。
「職人レポート樋口さん」ページ

自然塗料リボス

天然成分の塗料

リボスの塗料は、有機栽培、無農薬で栽培された、食品レベルの安全性をもった亜麻仁油が主成分です。そこに、植物や土といった天然成分で色をつけた塗料なので、有害化学物質(空気汚染物質、健康優雅物質、環境ホルモンなど)を一切含みません。世界的な自然塗料メーカーとして知られるドイツ・リボス社は、健康と安全を追求するエコロジーの先駆者です。

100%成分表示

環境に優しく、人に安全な塗料として、世界で高く評価されているリボス。その製品の優れた品質だけでなく、製品に含まれる成分を100%開示する企業姿勢も、高く評価されています。また、この成分表示は、同社創業の由来にまでさかのぼる取り組みです。

シックスクールがリボス創設のきっかけ

リボス社の創設のきっかけは、シックスクール(シックハウス)症候群にかかった教師仲間を助けるために、1972年に16人の女性植物学博士が「自然塗料」の開発に取り組んだことです。創設メンバーの一人であり、現在同社のオーナーであるローズマリー・ボーテさんは、当時にはなかった安全な建材を提供したいと考えました。「自然と調和し、人間を育てる」というシュタイナー哲学を理念として、世界で初めて「自然塗料」の開発に取り組んだこと、これが、リボス社創設へとつながったのです。

安全へのこだわり

リボスのこだわりは比類なく、無農薬、有機栽培で、植物レベルの亜麻の花を主原料に、ビタミンを壊さないよう、製造時においても一切の熱、高圧、薬品を使用せずに塗料をつくっています。つまり、昔ながらの知恵と方法で、これらの天然原料が持つ力のすべてを抽出しているのです。リボスの主成分である亜麻仁油は、古代からミイラ造り用の植物オイルとして使われ「防腐性」が高いことで知られているものです。

ワークショップ概要

日時
2008年8月23・24日 13:20〜17:00

場所
リビングデザインセンター
OZONE(新宿)

参加者
各日15名×2日=計30名

スタッフ
スライドトーク講師2名
家具職人3名
進行スタッフ2名

当日のタイムスケジュール

当日のタイムスケジュール

おみやげの紹介

3.9箸

3.9箸
国産材、使って減らそうCO2
森林の木々は大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収し、炭素として固定するはたらきがあります。そして木造住宅や木製品になっても炭素は長年にわたり木のなかで貯えられます。これが木製品は「炭素の缶詰」と言われるゆえんです。皆さんが木製品を生活に取り入れる1人ひとりの「木づかい」が地球温暖化防止に貢献します。

紙缶(カートカン)のお茶

紙缶(カートカン)のお茶
カートカンは間伐材を30%以上使用している紙製容器です。アルミを一切使っていないため、製造工程においてもCO2の排出は少なく、飲用後は資源ゴミとしてリサイクルが可能です。無菌充填により「おいしさ」や「香り」の変化が少なく、常温で長期間の保存も可能です。商品購入の際に積極的に選択して、カートカン製品の普及を応援したいですね。

たんばの森のひのきコロン

たんばの森のひのきコロン
1個で500m走行分の排気ガスが詰まっています。
このコロン(キューブ)は、兵庫のたんばの森でたっぷりとCO2を吸収して成長し、収穫期を迎えたヒノキを5cm角の大きさに加工しました。この大きさには意味があります。乗用車で500m走ったときの排気ガスに含まれるCO2に相当する炭素がぎっしりと詰まっているのです。木は人間が経済活動で排出したCO2を吸収してくれます。さらに人間が持続的に利用できる貴重な資源(木材)を提供してくれているのです。


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